<送風方式の違いによる分類>
一口に空調システムといっても、いろいろな空調方式があります。
条件にあう方式を採用することで、快適な空調を効率よく実現することができます。
空調方式によってどんなシステムがあるのか、その代表的なものをご紹介します。
・単一ダクト定風量方式
一本のダクト(空気を送る管)を通して、建物全体をすべて同じように調整します。
空調機により最大の負荷を処理できる一定風量を送風し、温度調節は送風温度を変え行います。
この方式では集約された空調機で賄われるため保守が容易となる一方、
人が多かったり、日差しが差し込んだりする部屋では冷房が効きにくく、
逆に人が少なかったり、日差しが入り込まない部屋では効きすぎてしまうといった欠点があります。
・単一ダクト変風量方式
一本のダクトにより送風されることは定風量方式と同一ですが、
送風量を変えることであらかじめ設定された部屋毎で室温の調整が行えることが特徴です。
これにより定風量方式に比べきめ細かく室温を調整できるほか、
負荷が少ないときには空調機のファン動力が軽減され省エネとなります。
なお、風量が絞られた際の温度むらや風切音、外気の取り入れ量の不足といった部分に注意が必要です。
空調ゾーニングとは?
いくつかの空調システムの種類についてご紹介しましたが、
実際にどの空調システムを採用するか決定する重要な要素の一つにゾーニングがあります。
ゾーニングとは建物特性や使い方を考慮しながらいくつかのゾーンに区切り、
空調系統を分けて、各ゾーンの温度や湿度を調整するという考え方により設定されます。
ゾーニングの設定要件としては執務室、会議室、休憩室など、
使用目的によって空調系統を分ける「使用別ゾーニング」、
北向き南向きといった方位によって太陽からの熱が違うことに注目して、
空調系統を分ける「方位別ゾーニング」などがあります。
ゾーニングにより設定した要件に最適な空調システムや機器が選定されます。
まとめ
使う人が快適に過ごすことができる建物の空気を、コスト面や環境面に配慮しながら、
効率よく空調システムを構築するには、建物と空調のプロの力が必要です。
建物の構造や目的、各空調機器の特徴をふまえて、総合的に検討しなくてはならないからです。
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